アンソニー・ドーア

★ 『すべての見えない光』

投稿日:2017年3月16日 更新日:

はじめに

『すべての見えない光』 著:アンソニー・ドーア 2016年8月新潮クレスト・ブックスより 2015年度ピュリツァー賞受賞作(小説部門).
 
 テーマとなるのは、第二次世界大戦時におけるヨーロッパ(主に、ドイツ、フランス)です。

 とても重厚な作品でした。

すべての見えない光

あらすじ

 第二次世界大戦時における、盲目のフランス人少女マリー=ロールと孤児院で育った小柄なドイツ兵ヴェルナーの運命が、ラジオから流れる声と「炎の海」によって、交わっていく。

 戦争の残酷さを辛辣に描きながら、心温まる人々の心情も描く。感動巨編です。

感想

 壮大な作品過ぎて、テーマを絞るのが大変難しいのですが、僕は、ヴェルナーと同じ軍学校に通う、フレデリックという鳥好きの少年の純粋さについて書きたいと思います。

 フレデリックとヴェルナーは同じ軍学校に通い、ベッドの上と下で眠る、友人でした。

 ヴェルナーはフレデリックが鳥の図鑑を眺めていたり、鳥の姿を追いかけたりしているのをみて、「フレデリックは、みんなとは他のことを見ている」と、この友人に対してある種の尊敬を抱いていました。

 しかし、実際に、教官の言う通りに行動をしなくてはならない軍学校では、フレデリックの優しさや純粋さは弱さと見られ、最終的には、ペナルティーを受け、鞭でうたれたり、他の生徒からあからさまないじめを受けるなど、迫害され、ヴェルナーは最後まで、友人であろうとしましたが、最終的に、フレデリックは植物人間状態に陥ってしまいます。

 僕は、自分がフレデリックと似ているなどと思うほどの傲慢さはありませんが、共感はします。

 ある種の純粋性を持っていると、社会ではそれが弱さになるということが往々にしてあるなと思い。

 だったら、純粋性は人間にとって、必要なものではないのかと思うこともあります。

 ですが、純粋さが損なわれた社会、強さだけが求められる社会に平和は訪れるでしょうか

 僕は、そうは思いません。

 そこで、純粋性が社会に存在していると、暴力が肥大化した時にそれにブレーキをかける存在になると思います。

 そういった意味で、突然変異種的に、純粋性を持った個体が社会に一定数いることは理にかなっていると思います。

 だから、そういった多様性が社会から認められることが必要だと強く主張します。

あとがき

 かなり、脱線してしまいましたが、今回はこの本を読んだ感想を、フレデリックの純粋性をどう解釈すればよいかということにフォーカスしました。

 人それぞれ、興味関心があり、感じ方はいろいろとあると思うので、ぜひ、みなさんがこの本を読んでどんなことを感じたか、教えていただけると嬉しいです^^

 この本は値段相応の価値があると思うので、気になった方はぜひぜひ!

まくら(^ω^)

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