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純文学

■【書評】『土の中の子供』(中村文則)_過去のトラウマと闘う覚悟はありますか?

主人公の男は、幼い頃に親に捨てられた。里子に出された先に待っていたのは圧倒的暴力。大人になると、タクシードライバーとなり、恋人・白湯子(さゆこ)とともに刹那的に生活をともにする。男の幼少期の記憶には、深い森の中で土に埋められた経験が色濃くトラウマとして残ります。不安定な精神のもと、彼は希望を見つけることができるのかーー。

純文学

■【書評】『何もかも憂鬱な夜に』(中村文則)_心の深い闇はどこからくるのか?

施設で育った刑務官の「僕」は、20歳の死刑囚・山井を担当する。「僕」は学生時代から、自殺した親友・真下と同じく混沌とした自身の内面に苦しむ。大切な恩師のように、希望を与えられる人になりたい。その一方、山井にシンパシーを感じる「僕」。この憂鬱に答えはあるのだろうか?

日常・青春・恋愛

■【書評】『黄色い目の魚』(佐藤多佳子)_安全圏から出て、自分を変えよう

村田みのりと木島悟は、高校の同級生です。村田は、イラストレーターの叔父・通ちゃん、だけに心を許しています。木島は、絵を描くのが上手な、サッカー部員です。彼は、絵描きで他界した父親・テッセイに、一度だけ会ったことがあります。二人は、美術の授業で、ペアになったことをきっかけに、互いを意識するようになります。村田を描きたい木島と、木島の絵がみたい村田。この関係は、友情?それとも恋愛?思春期の微妙な心の揺れと成長を描いた傑作です。

日常・青春・恋愛

■ 【書評】『虹色と幸運』(柴崎友香)_ちゃんとした大人になれてるのかな?

「どうするかなー、今後の人生」イラストレーターの珠子、大学職員のかおり、雑貨店を始めた夏美。30代になった三人の日常(仕事・恋愛・家族)をありのままに描いた作品です。日常の細部が、かけがえなのない瞬間の連続だと気づかされます。

日常・青春・恋愛

■【書評】 『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』(柴崎友香)_大切なことは日常に潜んでいる

『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』(柴崎友香/河出文庫) の読書感想文です。せつなくユーモラスな作品です。あらすじと感想・考察(ややネタバレ)を書きます。

純文学

■ 【書評】『ドリーマーズ』(柴崎友香)_現実と夢想の境界が曖昧になる短編集

「現実」と「夢」がない交ぜになる世界を描いた連作短編集。「ハイポジション」、「クラップ・ユア・ハンズ!」、「夢見がち」、「束の間」、「寝ても覚めても」、「ドリーマーズ」の6編から成っています。

日常・青春・恋愛

■【書評】『天使は奇跡を希う』(七月隆文)_あらすじと感想・考察

瀬戸内海にほど近い町、今治の高校に転校してきた優花は天使です。 いや、そういう比喩ではなく、本当に天使なのです。 背中からは大きな翼が生えています。 ただ、その翼を見ることができたのは、幼馴染グループの良史、成美、健吾の3人だけです。なぜ、この3人には翼を見ることができたのか? という疑問は残りますが、彼らは優花の「天国に帰りたい」という願いを叶えるために、様々な場所を訪れます。 しかし、優花が天国に帰る方法は依然としてわかりません。 時間はいたずらに過ぎていきます。そして、読者はやがて、優花の「嘘」を知ることになるのです。 ここから、物語は急展開を迎えます。

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