枝松蛍

× 『何様ですか?』

投稿日:2017年3月20日 更新日:

はじめに

 これはタイトルが面白そうなのと、ジャケットが気に入ったので、読んでみました。

何様ですか?

あらすじ

 中学時代に義父から性的暴行を受けた女子高生・平林美和は、義父に殴り殺された弟”ユウちゃん”を内面化し、その囁きに従って”ファイナルプラン”と名づけられた大量殺人計画を遂行しようとする。

 一方、倉持穂乃香は意識が高く社交的で、自らの日常や読んだ本の感想をブログに書き続けていた。

 そんな倉持を嘲笑しながら着々と計画を進める平林であったが、その先には思いがけない事態が。(巻末より)

感想

 この本はまず「ブラックどんでん返し」と文壇で評されている通り、ストーリー重視系の作品ですね。

 一つ一つの段落や表現は特に秀でているわけではないのですが、高校生の内情・心理をうまく描写することにぎりぎり成功していると思います。

 ただ、時々、これはちょっと極端だろうと思える箇所が数個あり、もう少し自然な感じで表現できなかったかなと思いました。

 雰囲気としては、暗く、厭世的、ネガティブで、性格の異なる3人の登場人物の独白により、構成されていて、主人公の美和のパートは特にかなり毒を吐いています。

 ただ、それがかなり中二病的というか、少し不自然で、美和は万能感を与えられているように見えて、実はかなり稚拙という側面がかなり露骨に現れています。

 そのことからも、最後の結末があのような形で終わるのは(内容はともかく)予想ができました。

 作品を通じて、文体や心理描写が巧みに表現されている…という作品ではないので、そこを承知した上で、ポップにすぐ読み終わって、そこそこストーリーが面白い、そんな本を読みたいという方がいれば、本書はなかなか良いのではないかと思います。

 しかし、個人的な感想としては、下品な箇所がかなりあるので、ちょっとそこが生理的に受け付けないよという方は手にとらないほうがよいかと思います。

あとがき

 今回は、枝松蛍さんの『何様ですか?』について感想を書きました。

 無名の作家さんの作品だったので、どのような作品かかなり期待をしていたのですが、ちょっと物足りないかなというのが正直なところです。

 ただ、ストーリーと毒舌のユーモアはそれなりに面白いので、そこに期待するのであればアリかな?という感じです。

 気になる方はぜひぜひ^^

まくら(^ω^)

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