ひずき優

■ 『そして、アリスはいなくなった』

投稿日:2017年6月11日 更新日:

はじめに

 そして、アリスはいなくなった ひずき優. ※本記事はネタバレなしです ジャケットがすごく綺麗な作品で思わず手にとってしまいました。 佐原ミズさんがイラストを担当しています。 内容も良質なエンターテイメントでした。

そして、アリスはいなくなった

読書時間の目安

2時間40分(240ページ)

あらすじ

 伝説のネットアイドル・小鳥遊(たかなし)アリスは、ある日、突然引退してしまう。 謎の多い彼女の正体を暴こうとした者は多いが、確たる事実は掴めないまま。 そんな中、新聞部・響子は、IT教室にてアリスの未発表動画を見つける。 文化祭で彼女の正体を暴くべく取材を進める中、四人の同級生—文化祭実行委員の歩、アリスだと噂されたことのあるみのり、歩の彼女・梨緒、歩相手に暴力沙汰を起こした弾—の複雑な関係と、アリスへの関わりに気づく。アリスの正体とは?

感想

 「そして、アリスはいなくなった」で重要な人物はあらすじで述べた4人 + 響子 + 1人(これは誰でしょう?^^)です。 とりあえず、登場人物は、ハイスペックです。 金持ちで学年一位で美少年みたいな設定。 これが、最初は「うーむ、全く共感できない…」と思っていたんですが(苦笑) 話に引き込まれていくと同時に、それらはあまり気にならなくなり、むしろみんな闇を抱えていることを知り、段々と愛着を持てるようになりました。

 少しネタバレすると、上であげた4人(歩、みのり、梨緒、弾)は、アリスの活動に大きく関わっています。 そして、アリスが引退に追い込まれたのは、ある特定のアンチによるもの(これがまた意外なところにいます)と、4人の関係性の崩壊が原因でした。 うまくいっている時の高揚感と、低迷している時の焦燥感、このあたりの心理描写が非常にうまく描かれているなと感心しました。

 ネット社会におけるアンチの存在というのは、恐ろしいなとつくづく思います。 だれかが突出すれば、必ず叩かれ、その叩かれ方も陰湿なやり方が多いです。 そういった活動のモチベーションはどこから湧いてくるのだろう? それは、純粋な悪意によるものなのか? それらの疑問に対する答えも、作品の中で示唆されているので、その点にも注目してみてください。

 まとめると、このお話は、テーマ性云々じゃなく、ストーリーと心理的な駆け引きが、とても上手に描かれているので、純粋な気持ちで読み進めて行けば、きっと楽しく読める作品になってると思いますよ^^

こんな方におすすめ

  • ストーリーが面白い軽めの本が読みたい人
  • ネットアイドルに興味がある人
  • 思春期における人間関係に興味がある人

あとがき

 最初はなかなか共感できなかったお話が、最後読み終わった時に清々しい気持ちに、変わっていました。 そのような、変化は、読んでる時のどのタイミングに起こったのでしょう? いずれにしても、面白い作品でした◎

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