ホラー

● 【書評】青春オカルトミステリー『ホーンテッド・キャンパス』(櫛木理宇)のあらすじと感想文

2017年6月12日

『ホーンテッド・キャンパス』(櫛木理宇)の読書感想文です。第19回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作品。青春オカルトミステリーという言葉がぴったりな作品。 決して怖くはないので、お化けとか苦手な方でも平気です。あらすじと感想・考察(ネタバレなし)を書きます。

『ホーンテッド・キャンパス』_各章のあらすじ

壁にいる顔

「女性の顔が引っ越しても必ず壁に浮き出て来る」 オカ研メンバーは、問題の依頼主宅に訪れた。 その時の衝撃的な出来事と女の正体とはーー?

ホワイトノイズ

依頼主は、同じ夢の中で女の声を聞く。 「この夢のことは絶対に話してはだめよ」 しかし、彼は、その夢のことをしゃべってしまう。 それ以来、怪奇現象が頻繁に起こるようになる。 その女とはいったい誰なのかーー?

南向き3LDK幽霊付き

 依頼主の女2名は、南向き3LDKを破格の家賃で借り、ルームシェアしている。 それがいわゆる事故物件であることを認識しつつも、自分たちは、鈍感だから大丈夫としていたが、次第におかしなことが立て続けに二人を襲う。 その想定外の結末とはーー?

雑踏の背中

依頼主はドッペルゲンガーを何度も見たと言う。 彼の容貌は非凡で、他の誰かと間違える可能性は少ない。 ドッペルゲンガーを捕まえるために、オカ研は依頼主と共に、人混みのお祭りへと向かう。 ドッペルゲンガーの正体とはーー?

秋の夜長とウイジャ盤

中学生の依頼主は、親友が自殺して以来、部屋に引き篭もるようになる。 その様子を見かねた依頼主の姉がオカ研に降霊術をするように頼む。 果たして、親友の霊は再び彼女の前に現れるのだろうかーー?

『ホーンテッド・キャンパス』の感想と考察(ネタバレなし)

僕が1番気に入ったのは、最後の話である「秋の夜長とウイジャ盤」です。 手に汗握る展開と、幽霊との駆け引きが、とても面白いです。 この話の中では、初めて、森司が本領を発揮します。 「ヘタレだけどヤる時はヤる」みたいな性格は、つい応援したくなってしまいますよね。 この作品はシリーズものらしいので、この後も、彼の成長を見守っていきたいと思います。 普段あんまり、シリーズものは読まないのですが、この作品シリーズは読んでみたいと思いました。

登場人物がとてもユニークで魅力的なことも、この作品の大きな特徴の一つだと思います。 部長は、やたらオカルトに詳しいオタク、藍は頼れるお姉さん、泉水はパワフルな男前ですし、こよみはどこかミステリアスな雰囲気。 もちろん、森司も愛すべきキャラクターです。 ホラー小説だけれど、人情溢れる登場人物たちのやり取りは、純粋に、青春小説としても、面白いです。 森司とこよみの関係は、これからどのように発展していくのか、興味が湧きますね。

みなさんは、霊感とかありますか?」 僕は、昔はよく金縛りにあったり、心霊写真がとれたりしてたのですけど、最近は、そんなことは全く起こっていません。 やっぱり、あーいうのって、思春期とかのほうが、敏感なのかな? 霊感強い人でも、大人になったら感じなくなったという人いっぱいいますよね。 視たくないのに、視えてしまうという森司のような状況は、とてもつらいと思いますが、もし、そんな能力があれば、きっと多くの困っている人を助けることができるんでしょうね。 その点、少し羨ましくもあります。 勿論、怖い幽霊は視たくないですが(笑)

『ホーンテッド・キャンパス』はこんな人におすすめ

  • ホラー小説を読みたいけど、怖いのは嫌という人
  • 自分は霊感が「ある」または「あった」という人
  • 青春オカルトミステリーというジャンルに興味がある人

あとがき:ホーンテッド・キャンパス

『ホーンテッド・キャンパス』(櫛木理宇)の読書感想文でした。この作品はとても面白かったです。エンタメ系の小説は読みやすいし、ストーリーもわかりやすくていいですね。未読の人はぜひ。

櫛木 理宇(くしき りう)
1972年新潟県生まれ。
会社勤務を経て、執筆活動を開始する。

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