安達千夏

■【書評】『モルヒネ』(安達千夏)で描かれるのは大人の叶わない愛

終末期医療のホスピスで勤務している医者・藤原真紀は、院長の長瀬と結婚するつもりでいました。そこに突然現れたのが、7年前に真紀の元を去った恋人・ヒデ。彼は、末期癌でした。真紀が持つ「心の傷」を唯一、共有できた相手。彼は、自慢のピアノを症状のせいで、満足に弾くこともできず、半ば自暴自棄になります。真紀はかつての恋人として医者として、どのように振る舞えばよいのでしょうか。儚く切ない恋愛小説。

© 2021 積ん読と感想わ